セレック（CEREC）とは、従来のように歯型を取るのではなく、3D光学カメラで口腔内をスキャンした高解像度データから、院内で詰め物や被せ物を製作するシステムです。

セレックを用いた治療では、従来の方法と比べて以下のような治療が可能となります。

より美しく、強い歯に
セレックで用いられる素材には、いくつかの種類がございます。二ケイ酸リチウムという素材は、透明度が高く、自然な歯により近い人工歯をつくることができます。ジルコニアという素材は、白いうえに、割れやすいというセラミックの弱点を克服しており、奥歯の被せ物にも向いている素材です。このような素材の中から、どの素材を用いるのかは、患者さまのお口の中の状態に合わせて一本一本、考える必要があります。患者さまにご希望をいただいてから、院長と技工士が検討し最適な素材を選択させていただきます。

治療期間の短縮
これまで10日〜２週間ほどかかっていた治療が、なんと最短１日でセットまで可能になりました。これは、型どりをしてから製作を委託するために外部に送ることなく、院内で被せ物をつくることができるからです。

より虫歯になりにくい、健康な歯に
歯を削ってから被せ物をするまでの時間が格段に短いので、口の中に存在する菌に汚染されにくく、より良い状態でセットできます。また、コンピュータソフトによってデザインされるので、被せ物自体にも安定した精度が期待できます。さらに、セレックで用いられる素材には、他の素材と比べて明らかにプラーク（細菌のかたまり）がつきにくいのです。むし歯にも、歯周炎にもなりにくく、金属アレルギーの患者様にもお勧めできる治療法です。

※ちなみに・・・
被せ物をした歯が、なぜむし歯になってしまうかご存知ですか？
削った自分の歯と、被せ物の間にある隙間に、むし歯菌が入り込み、繁殖することでむし歯がおこるのです。つまり、被せ物や詰め物の治療をした後も長く自分の歯を残していくためには、精度の高い被せ物・詰め物をセットすることや、プラークのつきにくい素材を選択することが、とても大切なのです。